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執筆者の写真グループホームすずらん

それくらいの我慢って、どれくらい??

朝夕はすっかり秋の気配ですね。

今週の水曜日からはもう11月となります。少しずつ(いやかなり?)年末や

年明けの予定が埋まりつつある今日この頃です。


さて皆さんも一度は口にしたことがあるかもしれないこの言葉・・・

『それくらい我慢!!我慢!!!』

では・・・一体「どれくらい」の我慢ならできるでしょうか。

または「どれぐらい」の我慢が妥当でしょうか。


このブログは障がい福祉以外の様々な業種の方が読んでくださっていますので、ブルースターを利用している方々の特性について少しずつお話ししようと思います。

当社を利用して下さっている方々には「発達障がい(神経発達症とも呼ばれ始めています)」の方が多くいます。彼らの特性の中には


①嗅覚過敏 ②聴覚過敏 ③触感過敏・・・等など

など生活していく上でとても「過敏になる」特性が幾つもあります。

これらを全て持ち合わせている方もいるし、全くない方、もしくは他の過敏な部分を

お持ちな方もいるかもしれません。あくまでもブルースターの利用者さんの傾向です。


・人に触れらるのが苦手(恐怖)だから近づかないで欲しい、特定の人のみ接触可能。

・口の中の触感が無理だから食べられない食品が幾つもある。

・人の囁き声のような音がたまらなくストレスになる。(独り言やテレビの音)

・ある種の匂いがすると頭痛や腹痛、嘔吐になる。

 等など・・・一人一人本当に多くの困難を抱えながら日々暮らしています。

 当人でさえもうまく言語化して説明できないようなこともあります。

これらのことは目に見えないですが、生きていく上ではとてつもなく高いハードルとなっています。それでも学校や就労支援等で訓練をしたり、児童精神科にてカウンセリングや投薬治療等も行い何とか「現代社会」にて生きていけるようにかなりの努力を重ねています。

しかし「完治」するものではなく、少し良くなる、折り合いをつけられるようになる・・・までいければラッキーという程度であります。


以前グループホームすずらんのNが書いた『目に見えない障がい』 というブログ。

たくさんの方にダイレクトメッセージをいただきましたが、本当に彼らの抱えている特性は

目に見えませんので周囲の方に理解してもらうには難しいことが沢山あります。

事実、障がい福祉に携わっている人達であったとしても、彼らの本当の生きづらさは伝わりにくく、「○○までは仕方ない。でも△△からは我慢しよう。」となります。


この「それくらいは我慢しよう」というワードは本当に難しい言葉です。


何故なら言っている側の人間と言われている側の人間には圧倒的な違いがあるからです。

そこには「理解できない、理解してもらえない」という壁が双方を遮断してしまうから。

グループホームも集団生活。一人一人のニーズや特性に合わせた支援をと思い、スタッフ達は日々検討を重ね試行錯誤の日々ではありますが、なかなか上手くいかないことが多々あり、結果彼らに「我慢」を強いていることもあると思っています。

集団生活の中で支援することの限界がある方を、ホームの外で支援するにしても人手も

資金的にも難しい現状。

それぞれの持つ「良い部分、強い部分」を活かして社会の一員として生きていって欲しいとスタッフ一同心の底から思っています。すぐに解答が出る問題でもないのですが、これを読んでくださった方々に少しでも実情が伝われば良いなと思い今回は書かせていただきました。


【文責:花岡】




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